鴨川日記

本の紹介を中心に活動しています。

The flower of love fades before love fades

(もうだいぶ前に勉強ついでに書いてみたルネッサンス趣味の詩の習作をメモした紙切れを,今日本棚の整理をしていたらふと見つけてしまった。さして文学的価値などあろうはずも無く[まず今日にあってフェミニズム批評に耐えるものではない],出すべきところもない。とは言え,このまま眠らせてしまって永遠に忘れ去られるのもかわいそうだ。そう言うわけで,インターネットの海に漂流させることにした。英語ができる諸兄は,不明点や間違いがあったら指摘してほしい。)

 

The flower of love fades before love fades;

The nectar of friendship anon turns sour.

Therefore, my soul, fail not to seize the days*1,

And deny me not, when thou'rt a flower.

Time that this way comes is a wickéd thing

And he devours still our loving leisure;

So I would thee thy coyness away fling;

Else, senescence would rob thee of thy pleasure.

Had we forty thousant years to embrace,

They would not, with all their loves' quantity,

Make up the sum of this evanescent space*2,

The fineness of which lies in quality.

      My love, I cuddle thee closely all the more,

      For I know thy frailty's not mine e'ermore.

 

愛の花は愛そのものより先に枯れ

友情という甘露もほどなく饐えてしまう。

だから君は毎日を草花を摘むように大事に生きて

そして花のように美しいいま、拒むこと勿れ。

こちらにやって来る「時」は邪悪な輩で

いつでも二人が愛し合うための時間を貪り食う。

だから、はにかみは今すぐ捨ててほしい

老けがお前から悦楽を奪わぬうちに。

幾世もの間の抱き合う時があろうとも

そしてその愛をみな寄せ集めたとしても

このいまつかの間の愛にはとうてい敵うまい

この愛の素晴らしさは、その本質に宿るのだから。

  恋人よ、わたしがお前を抱きしめるこの腕の力は

  永遠にお前の脆さを我が物とできぬ分、強くなるのです。

 

*1:ラテン語で Carpe diem と言われる伝統を踏襲。訳すると「日を摘め」となる。意味するところは、この瞬間を精一杯楽しめ、ということ。これはホラティウス『歌集』第1巻第11歌に見られる。

*2:9〜11行目にかけて、シェイクスピアハムレット』五幕一場の有名な句 'I loved Ophelia. Fourty thousand brothers / Could not with all their quantity of love / Make up my sum.' を下敷きにしている。